第1章

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これを手に入れるまで時間が掛かった。 調べていく中で父は警察の人間だということが判った。 しかし、その所属は不明。 そう考えていくと警察の内部の何者かに消されたと推測出来る。 そして、その犯人は…… 「やっと見つけた」 口に付けたカップを外した。 瞳が捕らえた顔には、やはり見覚えがある。 「こんにちは」 向こうも見付けられたのではなく、見付けらえるようにしたことは流石に気付いているようだ。 「お久し振りです。その節はどうも」 「悪いね。今日はお土産無いんだ」 胡散臭い笑顔。 「いえ、もう子供ではないので……」 「そうだよね。えっと、ここ座ってもいいかい?」 手でどうぞ、と向かいの席を進める。 一礼してからそこに座る。 「お待たせ致しました」 間も無く、一杯のコーヒーが置かれる。 拒否したとしても、初めからここに座るつもりだったのか。 .
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