26人が本棚に入れています
本棚に追加
そのままカイトにつかつかと近づき――
「でもな、それはこっちも同じやねん!! 守っていかなアカンもんがあるねん!! わかるか? カイト君。介入して、俺やアニキがなんとかできる範囲を越えた時……カイト君を守ってやれんから……」
「マルさん……」
カイトから覇気が消えていくのがわかった。
けれども。それでもカイトは私の前から動こうとはしなかった。
そんなカイトを見て、心を決める。
「カイト……。ありがとう……。私の力になってくれるって言ってくれて……行動に移してくれて……私、本当に嬉しかった」
「でも……」と真っ直ぐにカイトを見据え。
「その人の言う通りよ。カイトは……カイトを私達の事情に巻き込む訳にはいかない」
「巻き込むとか言うな!! 俺が好きでやっとることなんやから……」
最初のコメントを投稿しよう!