act.27 哀と愛

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それは…… もう二度と。 装填しまいと思っていた銃に弾が込められるような感覚―― 身体中に焔が纏われ―― 力の限り腕を引っ張り、片方の手がベルトから離れ―― 「……!?」 佐多の驚愕したような表情が目の中に焼き付く。 自由を取り戻した片方の手で佐多の首を掴んだ。 身体中の体温が佐多を掴む手に流れていくようで―― ギリギリと佐多の首を締め上げていく。 もう片方の手もベルトから離れ、猿轡を取り、唸るようにして佐多に言葉を告げる。 「……返せ」 「……っ!!」 佐多の顔が歪む。 「返せ。その指輪は……あんたが持っていていいもんじゃない。それは……彼が私にくれた光そのものなんだ!! 遥汰の魂そのものなんだ!! あんたが持っていていいもんじゃない!!」
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