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春休み終了後、神前悧羅の昂燿校へと
再び戻った俺は昂燿の寮内のパソコンから
セキュリティーを掻い潜って学院内の情報をハッキングする。
足跡が付かないように気を付けながら。
この学校に通う学院内の生徒の情報は
トップシークレットになってるものも多い。
その中から【徳力】に連なる苗字に絞って調べていく。
複数の徳力名簿の中から見つけ出すことが出来た徳力神威の名前。
*
徳力神威。
神前悧羅学院昂燿校入学。
初等部より海神校内部転入。
高等部三年間 外部校転出。
*
顔写真や家の情報を確認した後、
そいつの経歴にも似た、学院での痕跡を追いかけて行く。
一通り、徳力の家柄の事を調べ終わる頃、
俺自身のハッキングに気がついた学院以内のシステムの
自己防衛プログラムが作動していく。
一瞬のうちに消失していく画面。
慌ててキーを叩いて、そのシステムから抜け出すと
USBを引っこ抜いて一息ついた。
もう何処にも俺が嗅ぎ回った足跡はついていない。
徳力の当主が学院には居ない。
だったら俺がこの場所に居る必要もないか。
ベッドにそのまま転がって携帯を引き寄せる。
表示させるのは倉智。
入学式を明後日に控えた俺は、
そのまま倉智へと転校手続きを依頼した。
アイツが向かったその学校へ俺も出向いて見極めてやるよ。
心の中は、いろんな感情が渦巻く。
だけど……何故か、そんなアイツとの出会いを楽しみに待つ俺自身も
そこには存在する。
寮に入ったばかりだが高等部の間、
転校する旨をKINGと呼ばれる昂燿校の寮長へと告げると、
そのまま俺のデューティ-の元へと足を向ける。
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