エピローグ

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ガタン!! 大きくバスが揺れ、足元に置いていた荷物が倒れる。 座席に座っていた青年が、立ち上がり、荷物を引き寄せようとすると、もう一度大きくバスが揺れた。 「のわっ!!」 青年がバランスを崩し、しりもちをつくと、通路を挟んで座っていた女性が苦笑しながら手を差しのべてきた。 「大丈夫ですか?」 「はい。ありがとうございます」 差しのべられた手を取りながら、青年も苦笑した。 「この路線に乗ったのは初めてかしら? ものすごい道でしょう?」 女性が青年に話しかける。 ふくよかでニコニコと笑っている人の良さそうな女性につられるようにして、青年が答える。 「ええ、正直言って……びっくりしてます。日本にまだこんなところがあったのかって……。バスの本数も三時間に一本とか……」
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