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「安田君も東京に住んでたの?」
何となく気まずい雰囲気の中で香菜から話しかけた。
「お、おう。皆月も?」
気まずい雰囲気を引きずった智之の返事に香菜は思わずクスクスと笑い出した。
「何そんな緊張してるかなぁ」
笑いが止まらない香菜に釣られて智之もつられて笑い出した。
そこから、智之は一人暮らしで執筆活動をしている事、香菜は水商売をしてる事を話した。
「凄ーい!作家先生なんだ!」
「そんな先生なんて呼べるもんじゃないよ、代表作が新人賞のしかないし」
「それでも凄いよ!今度本屋で安田君の本を買ったらサインしてくれる?」
「え!?いや、買うなんて勿体ないから本当に読んでくれるなら進呈するよ」
「ホント!?ならお店で他の女の子に自慢しちゃお~」
「自慢される程じゃないから!それは恥ずかしいから止めて!!」
「え~……」
「そ、それに!そんな事されたらこっちが皆月の店に遊びに行けなくなるよ」
「え!?いやいや、うちの店は高いから来ない方がいいよ?
それより、安田君の部屋に遊びに行きたい!」
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