第1章

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「やっぱり起きてたんだ」 酒の匂いを漂わせてる侵入者。 こんな時間でも追い返せないのは、惚れてる弱味。 香菜。 皆月 香菜、24歳。 スレンダーなボディはシンプル且つセクシーなドレスで魅力を惜しみなく発揮させている筈だが、生憎まだ寒いこの季節の深夜だ。 襟元にファーのついたコートで魅力を半減させている。 彼女は近くの歓楽街で働いている、夜の女。 しかし、男にとっては高校時代からの同級生であり、今の所は女にとってもそれ以下でもそれ以上でもない。 こんな時間に男の部屋に来るのも、終電を逃し、タクシー代が勿体ないという色気の無いものだ。
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