第10章
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「ありがとう、助かったよ」 お礼を言って戻ったが――― さて、幹江が言わない限り、俺は何も出来ない。 だったら現行犯で捕まえるしかない。 定時までの時間が待ち遠しい。 昨夜の甘えも可愛かった。 何かに怯えているのは確かだった。 何もないと言い張った幹江。 何故、言ってくれないのだろうかと思うが・・・自分で解決したいと思っているのだろう。だから俺が出来るのは現行犯しかないんだ。
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