第1章

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 愛奈もそれに賛成して、それからも二人はそれまで通り話して、留学のことなんか忘れたように過ごした。 でも、それは逆に二人を切なくさせ、よそよそしくさせていた。 「あのさ」  京急蒲田駅についたころ、急に愛奈が口を開いた。 「こんなこと言うと変って言われるかもしれないけど、私、自分で決めておいて今すごい寂しいんだ。おかしいよね。馬鹿みたい」  車掌さんが放送で喋ってドアを閉める。 「変じゃないよ。どっちも本当の気持ちだもん」
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