第1章

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 愛奈から留学の話を聞いたのは1ヶ月前くらい。 教師側とはもう話はついていたらしくて、私に知らせてくれたのは割りかし全て決まってからだった。 前々から芸術系の学校に行きたがっていた愛奈は、熱心に勉強して外国の立派な私立大学を受験した。 猛勉強の甲斐あってか、優秀な成績で合格して、今まさに飛び立とうとしている。 まだ赤ちゃん同士のころに出会い、それからずっと何をするにも二人一緒だった。 それだけに、その吉報を聞いて、私は自分のことのように喜んだ。 でも、同時にそれは二人が離れ離れになることを意味していた。 そこで、私は愛奈にこう提案した。 「よそよそしくなるのもあれだからさ、残り1ヶ月、いつも通り過ごそうよ」
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