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ほぼ一瞬しか痛みを感じさせずに大佐を撃ち殺したのは、それほどまで抑えきれない怒りがマックスに達していたのか、あるいはサラのせめてもの武士の情けなのかはレイジにはわかりかねた。
硝煙と濃い血の臭いが大佐の部屋に立ちこめた。
レイジは訊く。
「すっきりしたか?」
無事なのか、大丈夫なのか、のかわりに今のサラに問うべき台詞はそれしか思いつかなかった。
一人の独裁者の亡骸を見下ろしながらサラは悠然と答えた。
「まあまあってとこよね」
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