始まりの始まり

13/30
前へ
/47ページ
次へ
「はい!それでは手を合わせて…」 「「「いっただっきま~す」」」 絵里の号令とともに夕飯を食べ始めるメンバー。 今晩の夕飯のメインは花陽が苦渋の決断をし選んだメニューだ。 五目チャーハンにドレッシングのかかった野菜サラダ、小椀に入ったのボルシチがそれぞれ人数分盛られていた。 「結局散々悩んだ挙句、チャーハンを選だわよね。そこは別に構わないんだけど、その…何で白米を別に用意したわけ?」 「それはっ…その…た、炭水化物×炭水化物ってあるじゃないですか?関西の方はお好み焼きをおかずにご飯を食べるそうです……だからその…そう、それと一緒なんです!」 両手にグッと力を入れて、食の持論をにこにふりかける花陽。 「作った側としてはちょっと複雑な気持ちね…まぁ食べてもらえれば何でもいいわよ」 あまりの力強さに少しだけ引き気味になっていた。 「食べてもらえればぁ~…なんてご謙遜を!これ!とっても美味しいよ!」 「そうやね、なんかこう、本場の味かするって言ったらええんかな?」 「確かにその言葉はしっくりくるわね、それに横から見ていたけど、本物のコックさんみたいだったもの」 そう3人に褒められ 「そ、そう、い、今頃にこにーの凄さに気づいたみたいねぇ~」 照れを隠そうと必死だった。 声が裏返っていたりとバレバレだったが。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加