始まりの始まり

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キッチンについた3人は各々食後のデザートの準備をする。 「ケーキケーキっと…確かここら辺に…」 絵里は踵を少し浮かし、ガサゴソと冷蔵庫の中を探す。 「希ぃ~ケーキ用の包丁は見つかった?」 9人分の小皿とフォーク、カップを用意してたにこが希に向いて聞く。 「うん、あったんよ。丁寧に箱の中に入ってたからちょっと手間取っちゃった」 椅子に乗り、高い引き出しの中から目的のウェーブナイフを取り出す。 「あった!」と同時に絵里も見つけたようだ。 「どうしましょう?今ここで切り分けてお盆に乗せて持ってちゃう?」 立ち上がりケーキの入った箱を持ちながら首をかしげる。 「うぅ~ん…うち的には丸いまんま見てみたいと思うんよ、ケーキって感じかするし」 「私もそう思うわ、それにそろそろ戻らないと穂乃果やことり辺りがぎゃあぎゃあ言ってそうだからね…」 やれやれといった形で答える。 「じゃあ別腹を空かせた後輩達のもとに行きましょうか!」 そう言い部屋へと戻る一歩を踏み出した。 それと同時に彼女達の日常を打ち壊すかのような、けたたましい轟音が鼓膜を振動させた。
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