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「そら、ハムエッグとコーヒーだ!」
恰幅のいい店主からトレイを受け取り、テーブルに並べる。
焼き目のついた、ぶ厚い大きなハムから漂う、香ばしい、肉の焼けた香り。
その上にドデンと鎮座されます目玉焼きは、どうやって作ったのか、黄身が1個の超特大。
ミディアムな焼き加減の黄身にナイフを入れれば、そこからオレンジ色の黄身が溢れ出し、白身とハムを染め上げる。
まず、ハムを一口大に切り分け、口に運ぶ。
うん、
「美味しい」
噛みごたえあるハムから溢れるのは、ジューシーな肉の旨味。
焦げ目の少し苦い部分がアクセントのように味に変化をもたらし、目玉焼きの黄身が、辛くなりがちなハムに甘味を与える。
次に、目玉焼きを切り分け、口に運ぶ。
しっとりした白身の食感。
そして、淡白になりがちな白身にひと味加えた、黄身の濃厚なソース。
ハムに噛み疲れた顎を休ませる、文字通りの噛み休めなれど、端っこのカリカリした感じや、黄身に近い部分の、ふっくらした食感。
そんなに好きな味ではないのに、飽きがこないのはなぜだろうか?
さて、もう一度言おう。
「美味い」
この美味しく、タップリなボリュームは、毎朝、仕事前に必要なエネルギーを補充するには十分で、これがあるおかげで私は生きているといっても過言ではない。
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