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「なかなかゆっくり話もできなくて、すまない」
「いえ……」
コーヒーを出して隣に座ると、彼は私の腰を抱いた。
「足は?」
「もう大丈夫。平気です」
私がそう言うと、彼は満足そうに頷く。
「彩音はあんまり食べないんだな。体壊すぞ?」
「大丈夫」
まさか、啓太さんにこんなに気にかけてもらえるなんて信じられない。
彼氏、なのに。
この出張で、彼と私の距離がすごく縮まった。
どうしたらいいのだろう。
もう、彼と離れたくない。
もしかしたら、誰かに愚かな女と笑われるかもしれない。
それでも、すごく幸せだった。
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