激しい嫉妬

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「この調子だと、お昼、食べられそうにないですし、砂糖で満腹中枢を刺激してください。相澤さん、あれじゃ足りないでしょ」   朝食のことを言っているんだ。 確かに、お昼は無理そうだ。 「そうね、たまには甘いのもいいかな」   彼からカフェオレを受け取ってプルトップを倒すと、甘い匂いが空腹を意識させた。 それでも一口飲むと、彼の言うとおり少し疲れが癒された気がした。   三人でコーヒーを口にしていると、さっきまで滝本君が接客していた人がまたやってきて、彼は慌てて出ていく。   必然的に、啓太さんとふたりになった空間は、緊張が張りつめた。 「彩音」   彼はふたりのときにしか、そう呼ばない。
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