激しい嫉妬

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啓太さんが心配そうに私を見つめる瞳が、真っ直ぐで痛い。 「軽く食べて、帰ろう」   滝本君が私を離した後も、啓太さんは私を支え続けた。 朝と同じように、啓太さんは私の隣に座った。 席に着くとビールで乾杯して、疲れを労わりあう。 「滝本、今回はよくやったな」   彼の取ったアポイントはかなりの数になる。 「連れてきていただいて良かったです。勉強になりました」   後輩の中では、断トツに気遣いができてキレるオトコ。 啓太さんも、それを買っている。 それでも、ここまで活躍するとはきっと啓太さんも思っていなかったと思う。 「すごい」の一言だ。 「相澤、なに食べる?」   今日は啓太さんがよく話しかけてくれる気がする。 会社では、こんなに話したことがない。
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