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滝本君が会計から戻ってくると、タクシーでホテルに向かい、それぞれの部屋へと引き上げた。
『俺の部屋に来い』という啓太さんの言葉を思い出すと、心躍る。
昼間にくれたキスも、私を幸せな気分に浸らせてくれる。
一刻も早く彼の部屋に行きたかったけど、それじゃなんだか焦っているのがバレバレな気がして、シャワーを浴びることにした。
滝本君にもらった絆創膏が、もう剥がれ落ちそうになっている。
「痛ッ」
シャワーの前にはがすと、もう血は固まっていた。
酷使した足を揉みほぐすようにマッサージしながら、一日の汗を洗い流す。
綺麗な体で、啓太さんに会いにいきたい。
シャワーを浴びる間も、考えるのは啓太さんの事だけだ。
彼がタバコをふかす姿を想像すると、頬が勝手に緩んできてしまう。
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