激しい嫉妬

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私はゆっくり部屋を出た。今日は帰ってこないかもしれない自分の部屋を。   廊下に人影がないことを確認して、エレベーターのボタンを押す。   早く、きて。 私の心配をよそに、誰にもすれ違うことなく、エレベーターに乗ることができた。   二階上のフロアにつくと、あらかじめ聞いてある啓太さんの部屋まで行って、ノックをする。   すぐに開いたドアから、待ち構えていたかのように彼の手が伸びてきて、引き入れられた。 「待ってた」 「ごめんなさい。シャワーを」 「そんなの、ここで浴びればいいのに」 彼は焦るように私の口を塞ぐ。 いきなりの深いキスは、激しすぎて息があがってしまうほどだった。
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