激しい嫉妬

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それなら、私だけのものになってください……。   そう言えたら、どれだけ楽だろう。   彼には妻がいて、私達がつきあい始めた頃に幼稚園の年長になったばかりだった女の子は、もう、小学生だ。   彼の家庭を壊してしまいたい。 そう思ったことは何度もある。 いっそ、彼との関係がバレて、離婚に向かってくれたら……という醜い妄想も、何度も何度も繰り返してきた。   だけど、離婚を決して口にしない彼は、きっとそうなることを望んではいない。   奥様との間の関係が、どうなっているかは知らない。 だけど、まだ小さな子の事は、慎重に考えなければならないだろう。   それなら、私は……愛人でいい。   彼の奥さんより、ほんの数年出会うのが遅かっただけ。 今の彼は、私をこんなにも愛してくれている……。
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