激しい嫉妬

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「あっ、あっ……」   滝本君とフロアが違うとはいえ、大きな声を出すわけにはいかない。 枕に顔を押し付けても、どうしても声が漏れる。   ベッドに私を押し付けるようにしたまま、激しく腰を打ち付けてくる。 なんだか犯されているようで、妙な興奮が私を包む。 「彩音は、俺のものだ」 「うん……」   啓太さんは、私のものなんかじゃないのに。 そのまま彼は果てた。 「はぁーっ、はぁ」   荒い息のまま私にキスを繰り返す啓太さんは、やがて私の隣に横たわった。 汗ばんだ彼の肌に触れると、とても優しい眼で私を見つめる。   このまま朝まで一緒にいたい。 本当は、毎日、一緒に……。 「啓太さん……好き」 「俺もだよ、彩音」   もう一度交わしたキスをきっかけに、私達はまた快楽の海へ落ちていった。
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