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こうして一息つくと、どっと疲れが押し寄せる。
こんな時、考えてしまうのは、彼の事。
だけど、彼に電話することは、許されない。
スマホの電話帳から、その名前を出して、じっと眺める。
“内田啓太(うちだけいた)”
私の、上司。そして……恋人。
そして彼には、家庭がある。
スマホ眺めているうちに、なんだか涙が溢れてしまう。
彼に家庭があることは、最初からわかっていたことなのに。
それでも私は、彼を--。
私はゆっくり目を閉じて、無理矢理眠ろうとした。
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