激しい嫉妬

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昨日と同じように、小指に絆創膏を貼って朝食へ向かう。 もう出血は止まったものの、パンプスを履くのは辛い。   食欲がなくて、朝食はいらないくらいだけれど、また啓太さんに会えると思うと、自然と足は食堂に向いていた。 「おはよ」 「おはようございます」   やっぱり私より先に来ていた滝本君。 今日は洋食をチョイスしたようだ。 「足、どうですか?」 「ありがとう。大丈夫」   私が笑ってみせると、「よかったです」と微笑む。   今日はすぐに啓太さんもやってきて、私達はそっと目で会話を交わした。 「滝本、早いな」 「おはようございます」   啓太さんはやっぱり私の隣に座る。 「相澤、取りに行くか?」 「はい」   一緒にバイキングに向かって、それぞれ皿を取る。 隣に立つと、少しだけ彼の腕が私に触れてドキッとしてしまう。 だけど、啓太さんはなんでもない顔。
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