3457人が本棚に入れています
本棚に追加
昨日と同じように、小指に絆創膏を貼って朝食へ向かう。
もう出血は止まったものの、パンプスを履くのは辛い。
食欲がなくて、朝食はいらないくらいだけれど、また啓太さんに会えると思うと、自然と足は食堂に向いていた。
「おはよ」
「おはようございます」
やっぱり私より先に来ていた滝本君。
今日は洋食をチョイスしたようだ。
「足、どうですか?」
「ありがとう。大丈夫」
私が笑ってみせると、「よかったです」と微笑む。
今日はすぐに啓太さんもやってきて、私達はそっと目で会話を交わした。
「滝本、早いな」
「おはようございます」
啓太さんはやっぱり私の隣に座る。
「相澤、取りに行くか?」
「はい」
一緒にバイキングに向かって、それぞれ皿を取る。
隣に立つと、少しだけ彼の腕が私に触れてドキッとしてしまう。
だけど、啓太さんはなんでもない顔。
最初のコメントを投稿しよう!