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「ユウくんが目を覚ましてくれて
本当によかった。
待ってて?
私、お水持ってくる...ね?」
そう言うと
女は微笑んだ。
(は!?ユウ?ユウって
誰だよ!?俺はユウなんて名前じゃない!!
俺の名前は━━━)
ここまで出かかっていたが
なぜか自分の名前が思い出せない。
「.........」
体中の痛みと
声が出せないツラさ。
それに
部分的に消えた記憶。
やりどころのない怒りを
ぶつけるかのように
俺は女を睨みつけた。
「ユウ...くん...?」
女は
そうひと言だけ言うと
悲しそうな顔をし
部屋を後にした。
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