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父親がまたリビングに戻った後も、私は震えが止まらなかった。
どのくらいの時が過ぎたのか?数秒間だったのか?それとも数時間経ったのか?
私は漸くまた台所まで来ると、台所からそっと中を覗いて見た。
「うわぁぁっ!!」
凄い悲鳴と共に花屋のお兄さんが、玄関の方へと、シャツを持ち上半身裸で飛び出して行った。
私は妹の手をしっかりと握ると、怖がる妹の頭を撫でてから、ゆっくりと歩き出した。
声のした方へと歩くとそこには、寝室の床の上に、仰向けに倒れている両親の姿があった。
しかし私の記憶はそこまでしかない。その後何が起きたのか?どうなったのか?
そして大好きな妹。彼女はどうなったのか?
何もかも分からない。靄の中でさ迷う私は……誰なのだろうか?
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