超妄想コンテスト

2/2
前へ
/2ページ
次へ
 インターホンがなるから何かと思って見てみると、扉の前に綺麗なお姉さんがいたんだ。  ビシッとスーツ着こなしててさ、格好いいと美しいが共存してんの。こういう人がアイドルとして活動してないなんて、スカウトの目はあてにならないなってくらい。  こんなお姉さんが俺に何のようだ?とか思ったけど、とりあえず話を聞いてみた。  用件は保険に入らないか、ということだった。  スーツだしそれしかないよな、と変な期待してた俺は落胆したけど、まぁ上がってもらって話を聞く。  あ、もちろんスタイル抜群だったし、なんか甘い香りもしたよ。  保険の内容は癌保険。  俺の職場は9割方煙草吸うし、副流煙とかも鬱陶しいし、確かに気になってはいた。  変な保険とかだったら嫌だし、俺は働き始めたばかりで保険金払う余裕なんかなかった。  だから丁重にお断りして帰ってもらおうとしたんだ。お姉さんと別れることは非常に残念で仕方なかったけど。  資料から目を上げると、  火のついた煙草をくわえているお姉さんの姿があった。  こいつ天才かよ、と思った。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加