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「答えてよ、一体誰があなたを地に戻したの?」
「っ...!!」
答えなかったら俺は死ぬ、答えたら美奈子の命が危ぶまれる...!!
「答えないの?無駄な正義感ね」
「生憎俺は性善説を信じている達でね、そう簡単に人を裏切ったりしないと思ってる」
「...そう言うのムカつく、あなた程じゃないけど他人の事しか心配しなくて、正義感だけは強い馬鹿みたいな人が居たわ」
「初めて、自分のことについて語ったように見える」
「私の為に行動して、私の為に守ってくれて、そして、私の為に死んだんだ...!!」
「__!!」
彼女が持っていた日本刀の刃が翔介の耳を僅かに斬り付けた。
「ああ、ああああ...!!」
「あなたも私と同じで人を傷つけた、一生物のね」
「な、何の事だよ...!!」
「八重洲美奈子のこと、あなたが行為に至ったクラスメイトね」
美奈子...確かに俺は彼女を傷つけた...だが彼女に関しては責任を取るつもりでいる。
「もしかして、あなたを動かしたのは彼女かしら?」
「ち、違う!!誰も関与なんてしてない、全部自分で行動しただけなんだ!!」
「ありえない、あなたが単独で動くにしてもクラスの情報など得られるわけがない」
「...!?」
くそ、やはり貼り付けたような嘘が通じる相手ではないか...
「八重洲美奈子なのね?」
「違う、彼女は関係ない...」
「まあ良いわ、そこまで言うなら彼女に直接聞くから」
「何をするつもりだ!?」
すると由香里は懐に忍ばせていたある一枚の写真を翔介に提示した。
「協力ありがとう、ついでにこの写真をあげる」
「何だよ、これ___」
その写真には美奈子が写っていた。
ドラッグストアの店内を一人でうろつき、何か商品を持っていた写真だった。
「...何の冗談だよ」
「人聞きの悪いこと言わないでよ、さっき偶然見かけたから尾行したら面白いネタが釣れただけよ」
そう、彼女が持っていた物は、彼女の体に胎児が宿っているか確かめる道具であった。
「まさか知らなかったの?あなたと八重洲さんは付き合ってるのに?」
「馬鹿な、ありえない...たった一回で出来るわけが...」
「100%そう言い切れるの?」
彼女の異変は確かに気付いていた、だがまさか妊娠していたなんて思わなかった。
自分が何でも知っていたように思っていたから、気が緩み可能性が高いほうを棚に上げていた。
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