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「いい加減にして、いきなり悪魔呼ばわりなんて失礼極まりないわ」 「...ああすまない、こちらの話だ」 「どういうこと?」 すると光喜はポケットからある物を取り出した。 「俺、こういう奴なんだ」 「...!?」 取り出したのは五ぼう星のマークの中心に悪魔のような顔が刻まれたネックレスだった。 「これって...」 それはまさしく、サタニズムの象徴的マークだった。 「悪魔崇拝...君も少しは聞いたことがないか?」 「...ええ、良いイメージはないけど」 由香里にとって悪魔崇拝のイメージとは、犯罪に直結する宗教団体というイメージが強かった。 「どうやら君には素質があるようだ、どうだ、興味はないか?」 「他にも居るのかな、あなたと同種の人が?」 「ああ、B組に二人居るよ」 同じクラスにそれだけの悪魔崇拝者が居るのは随分と珍しかった。 「でもごめんなさい、宗教には興味無いの」 「...何とつまらん理由だ、どうやら俺の深読みだったみたいだな」 光喜はネックレスをしまって、最後にこう告げた。 「我らの道理は正しいはずだ、決してそれが世間体からは過ちだとしても...」 「...そう、信念を貫くことは素晴らしいと思うわ」 だが信念など、この先の人生を歩いていけば何度だって折られる。 私は、もう2回も親友を失った。 自分が描いた理想など、この世界からすればその程度なんだ。 「それじゃあ、さようなら...」 「...」 由香里は場を立ち去った。 ____ 「本当にごめん!どうしても外せないバイトが入ったわ!」 「おいおい、お前まだ日給の運搬作業なんてやってるのか?」 彼の名前は千賀貴明、彼がパソコンが欲しいと言うので仕方なく翔介が放課後手伝うことにしていたのだ。 「いや...俺パソコンなんて全然分からないから、上条に買うの手伝ってもらいたかったんだけど...」 「俺はいいけど、あまり無理するなよ?」 彼は二年生の3学期あたりから熱心に金を稼いでる、その理由は翔介でも明確には判明してない。 「ああ、それじゃあそろそろバイト行くから」 「...変わった奴だな」 そんなに物欲があるのか? 「翔介君♪」 「何だ佐里か...」 今日一緒に帰るのは断るつもりだったけど、その必要も無くなったし今日も一緒に帰ろうか。 「それじゃあ、一緒に帰るか」
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