67人が本棚に入れています
本棚に追加
「「なら目覚めろ、そこに貴様の望みが待っている」」
「「目覚めるって...そんなこと...」」
すると再び自らの体が靄によって消えていく。
「「な、何なのよこれ...今度は何処に...」」
由香里の体は完全に消失した。
_____
__「...!?」
目覚めれば、そこには薄暗い部屋が広がっていた。
「嘘でしょ...まさかここって...」
ここは、現世?
なら私は、死から蘇ったのか...?
「ベットで寝ていたのかな...?」
気付けばベッドで寝ていた状態であったが、自分の体が腐敗している様子もなかった。
「本当に私、死んでたのかな...?」
いや、学校の屋上から飛び降りたんだ。
痛みも伝わった、確かに死んだはずだ。
「...ここ何処?」
由香里は部屋を出て、長い廊下を歩いて探索し始めた。
「ん?」
前方に人影が見えた、由香里にはそれが初老の男性にも見えた。
「あなたは、誰...?」
「初めまして、センドウショウです」
とは言われても、勿論由香里は誰なのかさっぱりだった。
「ここの地下施設のオーナーです」
「地下?何で私がここに...」
「ここには、あなたが望むものがたくさんあります」
もしかして、学級崩壊ゲームと関係が...
きゅるるるる...
「っ...」
由香里の体は食料を欲していた、これもまた生きていると実感できることである。
「し、失礼...」
「立ち話も何ですので、こちらのお部屋でお食事を用意させています、着替えも用意してるので案内をさせてもらいます」
由香里は血塗られた制服を着替える為にセンドウに着いて行く。
「ここが衣装室でございます」
「凄い...」
ドレスやらスーツまで、女装用のウィッグまで揃っていた。
「それでは、好きな衣装をお選びください」
そう言い残して、センドウは部屋を出て行った。
「好きな衣装と言われても...」
まあ、できるだけ普段着に近い物を...
「...これは」
真っ先に目に入ったのはいわゆるロリータファッションという種類の衣装だった。
「こんなゴスロリみたいな服、着るわけない...」
さてと、さっさと服を探して...
「...」
10分後
「に、似合ってるのかな...?」
結局着てしまった。別に気に入ったわけではなかったが、単なる好奇心だ。
最初のコメントを投稿しよう!