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「とてもお似合いでございます」
「そ、それなら良いけど...って...!?」
背後にはセンドウが立っていて、由香里のゴスロリ姿を褒め称えた。
「い、いつから居たの!?」
「先程ですが、お召し物はそれでよろしいですか?食事の準備ができましたので」
「ま、待って!!今着替えるから!!」
恥ずかしいところを見られてしまった、死にたい。
「...」
結局由香里はどこかレトロな制服の格好に着替えた。
「どうぞ」
「う...」
高級ホテルのレストランかと思わされる高級感が溢れているその料理は、由香里の食欲を注いだ。
「い、頂きます」
何だろう、凄く懐かしい味だ。
これが、生きる...
由香里は出されたメニューを完食した。
「それでは、この施設について説明します」
センドウが皿を下げて、説明を始める。
「この施設をあなたがどう使おうが自由です、ここには人を殺せる凶器も、人材を買収できる大金もあります」
「...まさか、柊一弥もこの施設を?」
「プレイヤーとなった人々は、ここがアジトです」
大体見えてきた。
この施設は学級崩壊ゲームにおいてプレイヤー側の最大の武器。
資金もあり凶器も道具も揃ってる。
柊一弥の資金源もここからだろう。
「学級崩壊ゲームのルールはもうご存知だと思います」
「あ...」
そう言えば、あの世界で...
「あの世界のことを知ってるの?」
「...一度だけ行ったことがあります、私にも詳しいことは分かりませんが」
「なら、あなたも学級崩壊ゲームを体験されたんですか?」
「...ええ、もう何十年も前のことですが」
このゲームはそんなに昔から行われていたのか?
「あなたは何故、学級崩壊ゲームと今も関わっているのですか?」
「これは私が望んだことであります、どっち道表側の社会にはもう復帰できないですから」
由香里はその他にも聞きたいことは山積みだったが、心に思い止めた。
「由香里様、あなたはこの世界に復讐を望んで蘇ったはずです」
「...っ」
確かに由香里はそれを望んだ、それは今も変わらない。
「ええ、この世界を壊したい」
「それなら、あなたが学級崩壊ゲームのプレイヤーとなり、破壊するのです」
それを聞くと由香里はあることを思い出した。
「そう言えば、学級崩壊ゲームのルールにあった、プレイヤーの勝利条件ってのは何ですか?」
「それは...」
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