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その言葉で、由香里は敗北した理由が分かった。
「...キングを自殺させることです」
「自殺...」
そうか、だから私は...
「クラスを学級崩壊させて、キングを自殺させなさい」
「言われなくても、してやるつもりよ」
こんな事を繰り返して何になるのか分からない、が
少なくとも由香里には意味のある行動だと確信を持っていた。
「それでは、これが転入先の高校です」
「椎倉高校...」
聞き覚えのない名前だ、私の町からは県外なのだろうか?
「翌日に編入試験がありますが、よろしいですか?」
「え!?そんないきなり!?」
「大丈夫です、それ程偏差値が高くない高校なので由香里様の頭脳なら合格は間違いありません」
「ほ、褒めても何もでないんだから...」
由香里は褒められると感情を露にするところは、今も変わっていない。
「それでは、これがあなたの新しい名前です」
「ん?えっと...」
出された資料からは、苗字違いの由香里の名前があった。
『安藤由香里』__
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