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翔介は全てを告白した、七星佐里の狂気的な行動と森の谷で彼女を突き落としてしまったこと全てを。 「怖くなった俺はその場から逃げ出してしまった、多分佐里はもう万が一の確率で生きていないだろう...」 「...あの七星がか」 「でも、それは正当防衛じゃないかな?」 「そうだよ、上条君この前まで骨折ってたし怪我させられたんならなおさらだよ」 翔介の弁解に女子達が味方し始めて、彼の威厳も徐々に回復していることが見て取れた。 「勿論八重洲に最低な事をしたのは事実だ、だから俺は責任を持ってこいつと付き合うことにする」 翔介がそう宣言するとクラスの空気は完全に変わった。 「あなた馬鹿じゃないの!?何を言ってるのかさっぱり分からないのだけど!?」 この展開を一番恐れていた由香里はすかさず第一声を口にする事で皆の考えを翔介の批判に回そうとした。 「へえ、お前から仕掛けておいてどうして部外者演じてるの?」 「...何の事かしら?」 「あくまでも白を切るってことか、まあ別に良いけど」 すると翔介が左手を上げると、教室に土田が入って来た。 「っ...!?」 「つ、土田!?」 「何で、捕まったんじゃなかったの!?」 クラスのざわめきは最高潮に達して、由香里の表情はこれまでになく冷や汗が零れていた。 「どうした、お前の彼氏だろ?お前の為に多額の保釈金を払って出させたんだからな」 「...」 明らかに計算外の事が起こったかのように由香里の表情は青ざめていた。 「B組の皆、今回俺が起こした不祥事については本当にすまないことだと思ってる、だからせめてもの反省の証を見て欲しい」 「やめろ...」 「俺は...土田鎮は、付き合ってた前橋由香里の策略に踊らされて、多村迅を殺害しました...」 次の瞬間、重たい腰を下ろして土田は土下座をクラス全員に見せた。 「すいませんでした」 「...!!」 クラスの目線は徐々に由香里の方角に向いてしまう、その光景に彼女自身が耐え切れなくなってしまった。 「さあどうする?今度はお前居場所が無くなったぞ?」 「...ふふ」 俯いた彼女は不気味な笑みを浮かべて、何やら目を押さえつけていた。 「「本当にあなた達って馬鹿みたい」」 「...!?」 由香里の雰囲気が一変した、まるで今まで付けていた仮面が取れたかのように人格に二面性を感じたのだ。
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