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「それがお前の本性か?」
「違うわ、私はただの付属品、殺す事壊す事しか取り得がない裏の彼女よ」
「...?」
裏の彼女?そう言えば目の色も変わってる...別人格か何かか...?
「でも駄目ね、今まで積み重ねてきたもの全てがあなたの手によって壊されてしまった、もうこのクラスには居れそうにないし」
「そうだ、お前には警察に自首してもらう、そしたら少しでも土田の罪が晴れるかもしれないしな」
「晴れないわよ、罪は計略した方より実行した方が法的罰則が強いのよ?」
「...それでも、お前は許さない」
彼女に対しての怒りを押さえつけていたつもりだったが、どうやら歯止めが効きそうになかった。
「今度はお前が檻に入る番だぞ?」
「残念だけど、そのつもりはないよ」
すると由香里は教室の窓を開けて凭れ掛かった。
「だってまだ、私の目的が果たされてないもの」
「...!?」
そう言うと彼女は背中から身を投げ出して、地面に向かって一直線に飛び降りた。
「まさか、自殺...!?」
急いで教室の窓から下を覗くと、飛び降りたと言うのに平然と逃走を謀る彼女が見えた。
「逃げられた...」
「おい、どうなったんだよ?」
「...」
まあ良い、どの道安藤由香里がこの教室に帰って来ることはないだろう。
まだ全ての説明が終わったわけではない、ここはクラス全員に真実を話して手打ちにしよう。
「少しだけ時間が欲しい、聞いてくれるか?」
「...ああ、お前には色々と聞かないといけないことがあるからな」
全員が席に座り翔介は教卓の場所で立って事の経緯を話した。
____
「...まあそんなわけで、俺達は安藤由香里に踊らされていたってことだ」
「何だよそれ、動機が分かんねえよ...」
皆の反応も無理もないだろう、偶然にも居合わせた転校生が自分達のクラスを壊すために動いていたなんて言われても検討もつかないはずだ。
「安藤が俺の家に勝手に上がり込んだ時、あいつは家中に水素ガスを巻いて家を爆発させられた」
「そ、それじゃあ話は本当だったんだ...」
「ああ、奴は危険だ、人の大切な物なんて無感情で破壊する」
俺は確かに大切なものを失った
確かに憧れだった父の存在
心の寄り添い場所だった母のような家政婦の存在
ミリーナとの思い出があったあの家
俺は、確かに安藤由香里に全てを壊された。
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