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「エフェクト?」
「………。」
「ねぇ、それって、Sランク能力だよね?」
「………あーそうだよ!悪かったな!」
「そこまでは言ってないけど。」
まず、能力にはランクというものがあるんだ。ランクが高くても俺はいい気がしないがな。
「あたしより、ランク上だったんだ…。」
「そうだ。だが、ここでお別れだ。」
俺は鈴が向かう方向とは別の方向に足を向けた。
「え?なんで?第一塔はこっちだよ?」
「知ってるわ。ランク自体は上だが、本人は下だ。」
そう、俺はBランク、だ。
「……ヘェ~、そうなんだ。」
ニヤニヤと笑りやがって。鈴のやつ絶対バカにしてやがる。だから言いたくなかったんだ。
能力のランクが高いと言うことは扱いもまた難しくなってるものなんだ。それを使いこなせていない俺はBランクに格付けされたんだけどな。
「精々、頑張ってね。」
笑いながら声をかけてくる。絶対追い越してやる!
「ん?なんか言った?」
ちょっと声に出てたか。
「なんでもねーよ!」
とヤケになりながら言葉を放ち、鈴と分かれ、足早にランクBが行く第二塔に向かった。
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