ーー 被害者から容疑者に ーー

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「つまり君たちは彼のことをそこまで知ってはいない?」 奏多さんの質問に 「「……」」 ふたりはまたも無言で答える。 俺はその様子を言葉もなく見ていた。 「おいおい。奏多くん。怪我をした人を相手にその言い方は酷ってものなんじゃないか?」 スーツ姿のおっさんが病室に入って来る。 「せ、仙道さん……。すみません……」 奏多って刑事さんが謝っているってことは、このおっさんはこの人の先輩ってことか……。 「とにかく、みなさん、お話しは詳しく検査してから……という事でよろしいですか?」 看護師さんがこの病室の中では一番強かった。
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