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「どうして俺の部屋にいるんだ?!」
『さっきタクシーでこっそり来ちゃった。悠輝、高原さんとコソコソしてるんだもん。いっけないんだぁ』
「彼女はどうしたっ?!」
『ふふ。心配?… 今からね。高原さんには綺麗になってもらうんだ。だって、一緒に悠輝を迎えてあげるのに、この子ってばこんなに汚い顔をして……。芽ぇ里亜のひ、つ、じ。ひ、つ、じ。ひ、つ、じ。芽ぇ里亜のひ、つ、じ。かっわいいな……』
「ま……っ!」
ーー プツ……!
通話はここで切れた。
マンションの駐車場で車を飛び降り、エレベーターを待つ時間も惜しくて一気に非常階段を駆け上がる。
ーー ガチャ!!
鍵はかかってはいない。しかし、部屋の中は電気が全て消えていて真っ暗だ。
「高原!!」
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