1 君と歩く、翡翠の道 ♯1

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「白藤さんも、後で土岐(とき)に見せるといいよ」 「……っ。あ、うん!」 高階くんが奏人(かなと)の名前を出した瞬間、ドキンと鼓動が跳ねた。 「うん! 私も、撮るっ」 慌ててスマホを取り出して、しゃがみながらドキドキした。 ――――奏人。 一瞬で胸いっぱいに広がった、大好きな人への想いと。 目の前に大きく浮かんでくる、優しい微笑みと。 それから――今朝、頬に触れてくれた時の温もりと。 そういうの全部が合わさって、きゅうっと締めつけられる感覚にドキドキしながら、何枚も写真を撮った。 これを見せた時の奏人の反応も想像しながら――
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