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「白藤さんも、後で土岐(とき)に見せるといいよ」
「……っ。あ、うん!」
高階くんが奏人(かなと)の名前を出した瞬間、ドキンと鼓動が跳ねた。
「うん! 私も、撮るっ」
慌ててスマホを取り出して、しゃがみながらドキドキした。
――――奏人。
一瞬で胸いっぱいに広がった、大好きな人への想いと。
目の前に大きく浮かんでくる、優しい微笑みと。
それから――今朝、頬に触れてくれた時の温もりと。
そういうの全部が合わさって、きゅうっと締めつけられる感覚にドキドキしながら、何枚も写真を撮った。
これを見せた時の奏人の反応も想像しながら――
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