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「ふっ。意外だろ? あんなデカい図体して。しかも、アノ真面目顔で花を見てる姿を想像するとねー」
「え? えぇっ? えっと……」
ニヤッと笑って顔を近づけてきた高階くんに、知らないうちに口に出してたかと慌てた。
「慌てなくてもいいよ。俺が一番そう思ってるしね。
それはそうと……」
「おーいっ! そこのふたりー!
なぁにしてんだぁ? 遅れてんぞー!」
「……あ」
「あーあ。やっぱり、うるさいのが戻ってきたよ」
前方から手を振りながら駆け戻ってくる姿を見て立ち上がると、苦笑してる高階くんと目が合った。
「おっせぇぞ、ふたりともっ!」
跳ねるように駆けてきて、ピッと立てた人差し指をチョンチョンと左右に振ってみせてる、明るい髪の男の子。
武田慎吾(たけだ しんご)くん。
ふふっ。いつもだけど、武田くんが傍に来ると和むわぁ。
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