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「白藤ちゃん、何かあったんかぁ?」
くいっと首を曲げて覗き込んでくる瞳は、綺麗な茶色。
ちょっと垂れ目なせいかしら?
それとも、瞳が大きいからかな?
こんなに背が高いのに、幼い印象よねぇ。武田くんって。
「おーい、聞いてるー? 大丈夫かぁ?」
「あっ、ごめんなさい。
あの、私がお花を見て足を止めたから高階くんにも迷惑かけちゃったの。ほんとにごめんなさい!」
今度は身体ごと曲げて心配顔を見せてきた武田くんに、慌てて謝った。
「そっかぁ。ま、大丈夫なら行くべ?
前のふたりも……あー、戻ってきてるわ」
「あ……美也ちゃん、満里奈ちゃん」
「涼香(すずか)ちゃん!」
「どうかしたの?」
武田くんの言葉に前方に目を向けると、笹原美也(ささはら みや)ちゃんと安倍満里奈(あべ まりな)ちゃんが小走りで戻ってきてた。
うわぁ、どうしよう。
私のせいで皆に迷惑かけてる……。
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