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初陣の章
「ふぅ、来たな…旭」
「ああ、来たな…巧」
俺の名前は神代巧。隣にいるのは親友の浦岡旭。俺は大太刀、旭は双剣と出会い訳あって、伝説の魔神を封印することとなった…
「あの和服野郎の言ってた通りになったな」
「残念ながら、ね…」
今今、その魔神の話を和服野郎から詳しく聞き、
「あと、もう少ししたら今話した魔神の配下が来るんで初陣と行って下さいねぇ~」
と、気軽に言ってどっか行ってしまった…
「右からカマキリみたいなやつ、真正面からクマとゴリラのハイブリッドモンスター。旭はどっち行きたい?」
「う~ん。僕は双剣だから蟷螂にしとく」
「ん?蟷螂?」
「あー、カマキリ、ね」
分かりずらいな…
「よーし、僕の掛け声で同時に行くぞ」
「おっけ」
「せーのーせっ!」
「掛け声ダサっ!」
俺達はその掛け声で同時に走り出した。
俺は今さっき言ってた魔神の配下の奴に向かって行った。
倍以上の身長がある相手に大太刀一本でどうやって戦うんだって思うかもしれないが俺にも策がある!
「おりゃぁぁぁぁあ!」
そう言いながら俺は下から上に向かって刃を振り上げながら叫んだ、あいつの名を
「キルソォ!」
主が向かって行っているのにもかかわらず、ベンチに呑気に座っていた金髪少女がモンスターに、否、俺が振っている大太刀に向かって叫ぶ。
「覇炎刃!我が主の神力を喰らい、そなたの力を開放せよ!」
キルソがそう叫ぶと鋩から順に焔が上がる!
そう、俺が持っているこの大太刀は火炎系最強の刀だ。
って言っても使うの初めてだし、この刀の紹介恥ずかしい…
まぁ何とか焔は出るが、当然それだけでは殺れない。
でも十分怯む。その隙に後ろに周り込みジャンプでうなじの辺りからズパット斬りつける。
「ぐあぁぁ~!」
ベタな叫び声だ…と思いながら脚の腱を狙うと上からクマみたいな手にすごく長い爪が生え伐りつけてきた。
覇炎刃の刃で受け止めるとそのまま飛ばされた…
「くっ!」
背骨から墜ちた…
「あーもう何やってるんだ!このボケが!」
キルソも流石に痺れが切れてベンチから走り出してきて…
俺を殴った…
「ぐぇっ!」
変な声が出た…
「貸せ!下手糞っ!」
そう言うとキルソは覇炎刃をひったくって、
「覇炎刃!!!」
と叫び斬りつけるととてつもない焔が出て、魔神の配下を一刀両断した…
「マジかよ…」
もう俺は絶句するしかなかった…
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