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村は、天候が元に戻り、更に栄えるようになりました。
以前と違うことは、村長の姿がありません。
村長は神のお告げにより、最も大切なものを失ってしまいました。
それは、お金や村長という位です。
今は、村人の嫌がった仕事をすることで、どうにか生きることができています。
神様は、今までの事をきちんと見ていました。
静姫の命を救った後、自分が見てきたことを語りました。
明姫が亡くなった事を知ると、静姫は悲しみ、幾度となく涙をこぼしました。
幼い頃は、とても優しい姉だったこと。
自分ができないことを、進んで代わりにやってくれたこと。
自分が神様に一生添い遂げるので、どうか、村人たちを救って欲しい、と静姫は神様に願いました。
神様は、静姫の慎ましい態度に願いを受けました。
しかし、村長は明姫の罪を償わないといけない、と村長の最も大切なものを奪いました。
そして、神様は静姫が村に帰りたいと思わぬように、新しい村長には、静姫との縁談が出ていた若者を立てました。
村長は、必ず夫婦でなければならないという掟があります。
父親を止められなかった罪を、こうして静姫に償わせるためでした。
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