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国王の絶対的な支持と魔法の力で栄えた旧王国ホライズン。この国が滅ぶ姿を想像した者は当時1人としていなかったという。残された断片的な文献を集め、学者達はその事件の全貌を発表した。
事の発端は百と数十年前に起きた未曾有の大災害より始まる。国の半分が海に沈み、残された大地は腐臭と疫病に満ちていった。日に日に増える難民と国への不満は限界をむかえ、国王はとある決断を迫られていた。
~教育者狩り~
教育者の家系の属す者、その友好関係にある者には大災害の人為的な計画を行った疑いが有り、処罰、処刑の権利を万人に与える。
当時、王と支持を二分する敬意の対象とされた存在が彼ら教育者の家系の者達であった。ホライズンにて一般に起用される魔法の類は概ね教育者なる集団から学ぶ事が常識となっていた。それというのも、魔法と各分野の学問には深い結びつきがあり、社会科学が得意なものには風を操る魔法、理化学には土の魔法という様に学問から適正をはかり、それぞれの分野の教育者から教えを請うのが当然の習慣であったからだ。
しかし、大災害によって国が力を失いつつある中、生活の安定の為、より強力な魔法を求める民が増えたことから教育者の支持はより力をつけていき、それに反比例する様にして国王の支持は日を追う毎に失われていった。そして、国と教育者の失われた力の拮抗は更なる悲劇を引き起こす。
教育者による政治の介入防止と国王の尊厳の維持・・・・・・そういった名目から国は偽りの情報をホライズン全土に報告した。これが教育者狩りの条例である。
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