第1章『普通の日常』

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「昨日の怨みーー!!」  誰かが龍也の後ろから殴りかかり、龍也は右に半歩動いたことにより、その拳は頭部の横を通り過ぎ、龍也は左足で足払いをする。 「うぉおおっ!?」  殴りかかった人物は見事に足を取られて転けた。 「『わざと』とは言え、声を出したら奇襲になんねーだろ。光(ひかる)」  殴りかかった人物は斎藤 光(さいとう ひかる)。そして、『FME』でライの相棒(パートナー)である。アバター『コウ』を使う人物。 「うるせー!!お前みたいに卑怯なことするかよ!!」 「後ろから殴りかかる時点で十分卑怯なんだよ」  昨晩の龍也こと、ライの行動を避難する。しかし、現在の光の行動は龍也が言ったように卑怯なことである。 「チッ。屁理屈を」 「いや、事実だよ」  『FME』の中で光ことコウをモンスターの巣に落とした龍也ことライ。そして、現実で龍也を襲撃した光。  はっきり言ってどっちもどっちで、似た者同士である。
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