第1章『普通の日常』

8/22
前へ
/22ページ
次へ
――――――――― ―――――――― ――――――― ―――――― ―――――  AM 7:00  ♪~~、♪♪~~、♪~~  携帯電話の目覚まし時計機能がセットした時間になったことで鳴り出した。 「………んぁ」  その携帯の持ち主で、アバター『ライ』こと、木村 龍也(きむら たつや)が目を醒ました。  龍也は欠伸をしながら寝間着を脱いで、制服のワイシャツとズボンを着て、部屋を出る。龍也の自室は二階にあり、一階のリビングに向かう。 「はよ~~す」  ドアを開けてリビングに入っての第一声が、かなり間の抜けた挨拶だった。 「おはよう龍也。今ご飯用意するわね」  台所にいる龍也の母親、秋葉(あきは)が龍也の挨拶に返事をして朝食の用意を始めた。 「…………」  龍也の妹である真利(まり)は返事をすることなく、椅子に座ってテーブルで黙々とパンを食べていた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加