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「お兄ちゃん、お粥を持ってきました」
何事もなかったかのようにつかさが現れた。
掛け軸の裏から。
(そこから!?)
身体はすっかり回復している。
実はそろそろコッテリ濃い揚げ物なんて食べたいと思っている。
だけど、つかさの前では何となくいえないのである。
例え不摂生からくる口内炎やものもらいでもゴロゴロしてしまうのである。
「ああ、つかささんすまないねぇ」
すっかり煎餅布団に横たわっているお父つぁんのような気分だ。
師匠と呼ばれるよりはお兄ちゃんと呼ばれたい。
そういうと大抵のおさなづまが師匠と半笑いで呼んでくる環境。
一貫してお兄ちゃんと呼んでくれるつかさは貴重な存在だ。
「お兄ちゃん、また明日も来ますからね」
きっとお粥を持って。
つかさはするすると掛け軸の裏に消えていった。
【完】
↓流星さん画。病弱をアピールしている。![image=499196791.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/499196791.jpg?width=800&format=jpg)
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