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「あなたの好意を信じられなくてごめんなさい。許してくれとは言わないと言いたいところだけど。許してほしい。だって、僕は。あなたが。明日香が好きだから。また好きになったから。……僕ともう一度、僕にもう一度恋してください」
頭を下げ続けて明日香の返事を待つ。まったく動かない明日香に一歩近づこうとして、砂に足を取られて転んだ。明日香の背中に思い切り寄りかかってしまう。
「ごめん!」
慌てて離れようとして両腕を明日香に掴まれた。
「本当に要はカッコ悪いね」
「ごめん」
「でも、私は好きだよ。こちらこそよろしくお願いいたします」
明日香は僕の両腕を自分の肩の乗せて抱き寄せるようにして言った。
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