第1章

11/11
前へ
/11ページ
次へ
 仔猫の入ったケースを持ち、ゆっくりと歩く小池。あれから、あちこちの人に頭を下げた。そして必死で働き、まともな暮らしが出来るようになったのだ。つまらないプライドなどにこだわらず、一生懸命生きてきた。  すると……いつの間にか、この真幌市に居場所が出来ていたのだ。笑顔で接してくれる人も現れた。  全ては、ミケコとの約束のためだ……。 (あたしの分まで生きて、幸せになってね)  ああ、俺はお前の分も生きるよ。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加