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「カケル開けてくれ!」
中からカケルの声が聞えガチャリと鍵が開く、
開いた扉の向こうにはいる
「怪我は?やっぱり知ってる顔見ると安心する!」
カケルが早口に言いながらバシバシと体を叩く
アキラは汗を袖で拭きながら大丈夫だった!と笑っている
ゆうを下ろし頭を撫でた
「この子を休ませたいんだけど」
カケルがそれなら!と手招きする
「少しずつあいつらはここに集まってきててさ、
観察してたら、壁やドアを叩く事しかしないんだよ、ここの病院は全部外からだと引っ張らないと開かないじゃん?」
そうだったんだ、確かに塀の扉もガラスドアも引っ張って開けたなぁと思い返す
「多分壊れるまで叩くのかな?細かな事が出来ないんだと思う」
だからここが安全かな!と個室の扉を開ける、カケルの親父さんとおばさんがいた、ボタン操作で開く仕組みになっている扉らしく暗証番号を必要とするらしい、確かにこれでは開けきれないだろう
「親父!お袋!この子ここで休ませていい?」
快くベッドへ進めてくれた
「もう、大丈夫だぞ、ゆう疲れたよな、寝てていいよ」
ベッドへ連れていくとモソモソと布団に潜り込む、すぐに寝てしまったのを見るとやっぱり疲れてたんだなと思う
「それよりさ、なんでこんな事になってるんだろ」
カケルが不安そうな顔をしている
「電話も繋がらないしなぁ」
アキラがスマホを見ながら頭を掻く
俺も何も分からん
「あ、そういえばヤツらに噛まれたりしている人はいるか?」
怪我してる人がいたら化け物になるぞ、とアキラが言う
病院内に入ってからけっこう人が避難しているようだったし
「確か…」
怪我人は数名居たな、と親父さんが言う
「何時に
来た人だと言う途中、悲鳴が病院内で聞え始めた
顔色が悪くなるカケル
「とりあえず入るだけ個室に人を入れて鍵をかけよう」
「内側から鍵は開け閉めできる」
カケルと3人で廊下へ出る、扉は閉められ施錠する音が聞こえた頑丈な扉は叩かれても大丈夫だろう
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