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次々となだれ込む人達、ちゃんと施錠される音を聞きながらバットに力が入る
「俺らは上に行こう」
何人か化け物になってしまった人達に食い千切られているのを壁越しに感じながら小声で話す
「だな、防火扉を使っていこう
カケルは何も持ってないから真ん中に」
「それじゃ閉めるよ」
壁にある防火扉のスイッチを押す
すると扉が鉄であるが為に凄い音が出始めた
「マジか」
音に反応しヤツらが一斉にこちらを見る
「このまま閉まるまでまてねぇ!」
カケルの腕を掴む
「走るぞ!」
近くの階段をかけ上る
後ろからガシャンガシャンと叩く音が聞こえた、うまく閉まったのだろうか
音につい足が止まる「カケルとまるな!」
呻き声が近づいているからだ、再び3人は階段を上り始めた
5階の表示を見たとき窓の外が目に入った
「どした、幻菟」
「お、おいあれ」
息を整えながら外に指を向ける
ヘリが上空を飛んでいるのが見えたのだ
そして外はヤツらで取り囲まれている正面の柵が外れていて次々に入ってきているのが見えた
「たしか、屋上にヘリポートあったよな」
「うん、生存者が居るって知ったらきっと助けてくれるよね?」
ヘリポートは別館だけど屋上で繋がってる!
とカケルが話す、ゆっくりしていられないし
「よし、いこう!」
屋上まであと2階分上るだけだ
整えた呼吸は再び荒くなる、でもかすかにある希望を持ったままはやる気持ちといつヤツらが来るか分からない恐怖で心臓がうるさかった。
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