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「…お仕事、大変??」
私が尋ねると、
「そうね、楽じゃないけれど、楽しいわよ?」
お母さんはそう答えてさらに笑顔を見せた。
私はお母さんが夜あまり眠れてないことを知っている。
お父さんが死んだあの日から。
けれどお母さんは私にはしんどい素振りを見せないように心配をかけないように、といつも笑顔を絶やさなかった。
だから私は
「そう、なら良かった。
頑張ってね。」
そう言うしかできなかった。
ご飯を食べた後はお風呂に入って、早めにお布団に入った。
いつもなら朝までぐっすり眠れるんだけど、今日はなんだか眠れなくて、私は布団から出てお水を飲もうと台所へ向かった。
台所へ向かう途中お母さんの部屋の前を通る。
ドアの隙間から明かりが漏れていて、お母さんはまだ起きているようだった。
眠れないのかな…?
そう心配にはなったが、お母さんに気づかれないようにそっと離れた。
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